DTC C0210/33 スピードセンサRR系統異常

 DTC C0215/34 スピードセンサRL系統異常

準備品一覧

機能説明

DTCNo.
DTC検出条件
DTC出力関連項目
C0210/33
C0215/34
  • 車速10km/h以上でスピードセンサ信号回路の断線またはショート状態が1秒以上継続
  • スピードセンサ信号断線が0.5秒以上継続
  • スピードセンサからのパルス信号の瞬間的な欠落が7回以上発生
  • スピードセンサの断線またはショート
  • スピードセンサ取り付け状態不良またはセンサロータとのすき間異常
  • ワイヤハーネスの断線またはショート
  • コネクターの接圧不良、端子の変形、腐蝕
  • スピードセンサへの異物付着
  • センサロータ異常(異物付着、歯欠け)
  • スピードセンサ回路の配線抵抗
  • スキッドコントロールコンピュータASSY
  1. スピードセンサは車輪スピードを検出し、スキッドコントロールコンピュータに信号を送る。これらの信号はABS制御に使用される。
  2. スピードセンサ先端にはコイルと磁石が内蔵されており、センサロータが回転すると磁力変化により回点数に比例した交流電圧を発生させる。
  3. この交流電圧の周波数によりスキッドコントロールコンピュータは各車輪速を検出する。

回路図

点検手順

手順1
S2000−ECUデータモニター点検

SST
09991-60101
09991-60300
  1. SST(S2000)を使用して、異常コードに該当する車輪速センサの出力値を点検する。


  2. 基 準
    車速に応じて出力値が変化する
      OK
      NG
      次の手順へ

手順2
スピードセンサ取り付け状態
  1. スピードセンサの取り付け状態を点検する。


  2. 基 準
    正常に取り付けられている
      NG
      スピードセンサ取り付け状態修理または交換
      OK
      次の手順へ

手順3
スピードセンサ単体点検

SST
09082-00030
09083-00150
  1. スピードセンサのコネクターにかん合にゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する。

  2. スピードセンサのコネクターを切り離す。

  3. コネクターのケースおよび端子に変形、腐蝕がないことを点検する。


  4. 基 準
    変形および腐蝕がない
    □ 参 考 □
    車両ワイヤハーネスのコネクターに不具合がある場合はコネクターを修理する。

    1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、コネクター端子間の抵抗値を点検する。


    2. 基準値
      1.1±0.2kΩ(25±5°C時)
      参考値
      0.65−1.8kΩ(-40−120°C)
    3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、コネクター端子とボデーアース間の抵抗を点検する。


    4. 基準値
      1MΩ以上
      OK
      NG(スピードセンサRR RH)
      NG(スピードセンサRR LH)
      B
      スピ-ドセンサRRRH交換
      C
      スピ-ドセンサRRLH交換
      A
      次の手順へ

手順4
ワイヤハーネス点検

SST
09082-00030
09083-00150
  1. スキッドコントロールセンサ、スピードセンサのコネクターが接続していることを確認する。

  2. スキッドコントロールコンピュータのコネクターを切り離す。

  3. コネクターのケースおよび端子に変形、腐蝕がないことを点検する。


  4. 基 準
    変形および腐蝕がない
  5. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、スキッドコントロールコンピュータワイヤハーネスのB16(RR+)⇔B15(RR−)、B22(RL+)⇔B23(RL−)端子間抵抗を点検する。


  6. 基準値
    1.1±0.2kΩ(25±5°C時)
    参考値
    0.65−1.8kΩ(-40−120°C)
  7. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、コネクター端子とボデーアース間の抵抗を点検する。


  8. 基準値
    1MΩ以上
      NG
      ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
      OK
      次の手順へ

手順5
スピードセンサ出力波形点検
  1. オシロスコープを使用して、、B16(RR+)⇔B15(RR−)、B22(RL+)⇔B23(RL−)端子間の波形を点検する。

  2. ■ 注 意 ■
    コネクターをコンピュータに接続した状態で、コネクターの裏側から点検する。

    1. オシロスコープ波形


    2. 基 準
      一定値以上の電圧波形を出力
      ■ 注 意 ■
      • 車速(車輪回転数)が上がるほど周期が短くなり、出力電圧の振幅が大きくなる。
      • スピードセンサとロータのすき間が大きい場合、出力電圧が低くなる。

      □ 参 考 □
      • 測定端子 RR+⇔RR−、RL+⇔RL−
      • 計器セット 1V/DIV、2ms/DIV
      • 測定条件 車速約30km/hで走行中

      NG
      スピードセンサロータおよびセンサーチップ点検
      OK
      次の手順へ

手順6
S2000−ECUデータモニター点検

SST
09991-60101
09991-60300
  1. SST(S2000)を使用して、異常コードに該当する車輪速センサの出力値を点検する。


  2. 基 準
    車速に応じて出力値が変化する
      NG
      スキツドコントロ-ルコンピユ-タASSY交換
      OK
      正常復帰(コネクター端子の接触不良などによりダイアグノーシスコードを記憶したが、コネクター再接続により正常復帰したと考えられる。コネクター端子の点検、修理は01-31 参照)

手順7
テストモード点検(スピードセンサ系統)
  1. テストモード点検を行い、センサチェックコードおよびダイアグノーシスコードを確認する。(要領は05-406 参照)


  2. 基 準
    正常コードを出力
      NG
      OK
      次の手順へ

手順8
スピードセンサ出力波形点検
  1. オシロスコープを使用して、、B16(RR+)⇔B15(RR−)、B22(RL+)⇔B23(RL−)端子間の波形を点検する。

  2. ■ 注 意 ■
    コネクターをコンピュータに接続した状態で、コネクターの裏側から点検する。

    1. オシロスコープ波形


    2. 基 準
      一定値以上の電圧波形を出力
      ■ 注 意 ■
      • 車速(車輪回転数)が上がるほど周期が短くなり、出力電圧の振幅が大きくなる。
      • スピードセンサとロータのすき間が大きい場合、出力電圧が低くなる。

      □ 参 考 □
      • 測定端子 RR+⇔RR−、RL+⇔RL−
      • 計器セット 1V/DIV、2ms/DIV
      • 測定条件 車速約30km/hで走行中

      NG
      スピードセンサおよびセンサロータセレーションの清掃
      OK
      正常復帰(コネクター端子の接触不良などによりダイアグノーシスコードを記憶したが正常復帰したと考えられるコネクター端子の点検、修理は01-31 参照)