パーシャル Engine ASSY(1ZZ-FE) オーバーホール(脱着・分解)

    準備品一覧

  1. オイルフイラキヤツプ取りはずし
    1. オイルフィラキャップをシリンダヘッドカバーから取りはずす。

  2. オイルフイラキヤツプガスケツト取りはずし
    1. 保護テープを巻いたマイナスドライバーを使用して、ガスケットを取りはずす。

  3. ベンチレ-シヨンバルブ取りはずし
    1. ベンチレーションバルブをシリンダヘッドカバーから取りはずす。

  4. スパ-クプラグ取りはずし
    1. スパークプラグ4本をシリンダヘッドから取りはずす。

  5. シリンダヘツドカバ-取りはずし
    1. ボルト9本およびナット2個をはずし、シリンダヘッドカバーを取りはずす。

  6. シリンダヘツドカバ-ガスケツト取りはずし
    1. ガスケットをシリンダヘッドカバーから取りはずす。

  7. Engine マウンテイングブラケツトRH取りはずし
    1. ボルト3本をはずし、 Engine マウンティングブラケットを取りはずす。

  8. ウオ-タポンプASSY取りはずし
    1. ボルト6本をはずし、ウォータポンプを取りはずす。

  9. ウオ-タポンプOリング取りはずし
    1. Oリングをタイミングチェーンカバーから取りはずす。

  10. クランクシヤフトプ-リ取りはずし
    1. No.1シリンダ圧縮上死点セット
      1. クランクシャフトプーリを正回転させ、タイミングマーク(切り欠き)をタイミングチェーンカバーの0°の位置に合わせる。
      2. カムシャフトタイミングギヤのタイミングマークおよびポイントマークが図の位置にあることを確認する。
      3. □ 参 考 □
        マークが合っていない場合は、クランクを回転させ再度合わせる。


    2. SSTを使用して、クランクシャフトプーリを固定し、ボルトを取りはずす。
    3. SST
      09960-10010(09962-01000,09963-01000)


    4. クランクシャフトプーリをクランクシャフトから取りはずす。
  11. チエ-ンテンシヨナASSYNO.1取りはずし
    1. ナット2個をはずし、チェーンテンショナを取りはずす。
    2. ■ 注 意 ■
      チェーンテンショナーがはずれた状態でクランクシャフトを絶対に回転させない。


  12. タイミングチエ-ン(ベルト)カバ-取りはずし
    1. ボルト11本およびナットを取りはずす。
    2. 保護テープを巻いたマイナスドライバーを使用して、タイミングチェーンカバーの図の箇所をこじて取りはずす。
    3. ■ 注 意 ■
      タイミングチェーンカバー,シリンダーヘッドおよびシリンダーブロックを傷つけない。


    4. トルクスソケットレンチE5を使用して、スタッドボルト3本を取りはずす。

  13. タイミングギヤカバ-オイルシ-ル取りはずし
    1. 木片の上にタイミングチェーンカバーをセットする。
    2. マイナスドライバーおよびハンマーを使用して、オイルシールを打ち抜く。

  14. クランクアングルセンサプレ-トNO.1取りはずし
    1. クランクアングルセンサプレートをクランクシャフトから取りはずす。

  15. チエ-ンテンシヨナスリツパ取りはずし
    1. ボルトをはずし、チェーンテンショナスリッパを取りはずす。

  16. チエ-ン取りはずし
    1. マイナスドライバー2本を使用して、図のようにこじてクランクシャフトタイミングギヤと一緒に取りはずす。
    2. ■ 注 意 ■
      • キズをつけないようにウエスを当てる。
      • チェーンがはずれた状態でカムシャフトを回転する場合は、クランクシャフトを90°左回転させ、バルブとピストンが干渉しないようにしておく。


  17. チエ-ンバイブレ-シヨンダンパNO.1取りはずし
    1. ボルト2本をはずし、チェーンバイブレーションダンパを取りはずす。

  18. オイルポンプASSY取りはずし
    1. ボルト5本をはずし、オイルポンプを取りはずす。

  19. オイルポンプガスケツト取りはずし
    1. ガスケットをシリンダブロックから取りはずす。

  20. カムシヤフトタイミングオイルコントロ-ルバルブASSY取りはずし
    1. ボルトをはずし、カムシャフトタイミングオイルコントロールバルブを取りはずす。

  21. オイルコントロ-ルバルブフイルタ取りはずし
    1. プラグをはずし、ガスケットおよびオイルコントロールバルブフィルタを取りはずす。

  22. カムシヤフト取りはずし
    1. カムシャフトベアリングキャップを図の順序ではずし、カムシャフトおよびカムシャフトNo.2を取りはずす。

  23. カムシヤフトタイミングギヤ取りはずし
    1. カムシャフトをバイスに固定する。
    2. ボルトをはずし、カムシャフトタイミングギヤを取りはずす。
    3. ■ 注 意 ■
      カムシャフトを傷つけない。


  24. カムシヤフトタイミングギヤASSY点検
    1. ロック状態点検
      1. カムシャフトをバイスに固定する。
      2. カムシャフトタイミングギヤが回らないことを確認する。
      3. ■ 注 意 ■
        カムシャフトを傷つけない。

    2. ロックピン解除
      1. 図のようにカムジャーナルの油穴4箇所をビニールテープなどで塞ぐ。
      2. □ 参 考 □
        進角油穴は溝の中にあるので1箇所だけゴム片などを介して塞ぐ。

      3. 反対側の油穴(進角油穴および遅角油穴)2箇所を塞いでいるビニールテープに穴を開ける。

      4. ビニールテープに穴を開けた油穴(進角油穴、遅角油穴)2箇所に150kPa{1.5kgf/cm2}程度のエア圧力を加える。
      5. ■ 注 意 ■
        エア圧力を加えた場合は、オイルが飛散することがあるのでウエスなどで覆う。


      6. 上記の状態から遅角油穴側のエア圧力を弱めていくと、カムシャフトタイミングギヤが進角方向に回転することを確認する。
      7. □ 参 考 □
        ロックピンが解除され進角方向に回転する。


      8. カムシャフトタイミングギヤが最進角位置まで移動したら、遅角油穴側のエア圧力を抜いた後に進角油穴側のエア圧力を抜く。
      9. ■ 注 意 ■
        進角油穴側のエア圧力を先に抜くと、カムシャフトタイミングギヤが急激に遅角方向に移動し、ロックピン等の破損の恐れがあるため、必ず遅角油穴側のエア圧力を先に抜く。

    3. 摺動確認
      1. カムシャフトタイミングギヤを最遅角位置を除いた可動範囲[20°(40°CA)]で2−3回往復させ、摺動に異常がないことを確認する。
      2. ■ 注 意 ■
        摺動確認はエア圧力を加えて行わず、必ず手で行う。

    4. 最遅角ロック確認
      1. 最遅角位置(可動端の最遅角側)でカムシャフトタイミングギヤがロックし、回転しなくなることを確認する。
  25. カムシヤフトタイミングギヤASSY取りはずし
    1. カムシャフトをバイスに固定する。
    2. カムシャフトタイミングギヤが回らないことを確認する。
    3. ■ 注 意 ■
      カムシャフトを傷つけない。

    4. 図のようにカムジャーナルの油穴4箇所をビニールテープなどで塞ぐ。
    5. □ 参 考 □
      進角油穴は溝の中にあるので1箇所だけゴム片などを介して塞ぐ。

    6. 反対側の油穴(進角油穴および遅角油穴)2箇所を塞いでいるビニールテープに穴を開ける。

    7. ビニールテープに穴を開けた油穴(進角油穴、遅角油穴)2箇所に150kPa{1.5kgf/cm2}程度のエア圧力を加える。
    8. ■ 注 意 ■
      エア圧力を加えた場合は、オイルが飛散することがあるのでウエスなどで覆う。


    9. 上記の状態から遅角油穴側のエア圧力を弱めていくとカムシャフトタイミングギヤが進角方向に回転することを確認する。
    10. □ 参 考 □
      ロックピンが解除され進角方向に回転する。


    11. カムシャフトタイミングギヤが最進角位置まで移動したら、遅角油穴側のエア圧力を抜いた後に進角油穴側のエア圧力を抜く。
    12. ■ 注 意 ■
      進角油穴側のエア圧力を先に抜くとカムシャフトタイミングギヤが急激に遅角方向に移動し、ロックピン等の破損の恐れがあるため、必ず遅角油穴側のエア圧力を先に抜く。

    13. フランジボルトをはずし、カムシャフトタイミングギヤを取りはずす。
    14. ■ 注 意 ■
      • 他の4本のボルトは絶対に取りはずさない。
      • カムシャフトタイミングギヤを再使用する場合は、ストレートピンのロックを解除してから使用する。


  26. シリンダヘツド取りはずし
    1. ダブルヘキサゴン10レンチを使用して、シリンダヘッドボルトを図の順序で2−3回に分けてゆるめ、ボルトおよびプレートワッシャを取りはずす。
    2. ■ 注 意 ■
      • ボルトを抜き取るときにプレートワッシャをシリンダヘッド内に落さない。
      • 順序通りに行わないとシリンダヘッドが破損するおそれがある。


    3. シリンダヘッドをシリンダブロックから取りはずす。

  27. シリンダヘツドガスケツト取りはずし
    1. ガスケットをシリンダブロックから取りはずす。

  28. オイルフイルタ取りはずし
    1. SSTを使用して、オイルフィルタを取りはずす。
    2. SST
      09228-06501


  29. オイルフイルタユニオン取りはずし
    1. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、オイルフィルタユニオンを取りはずす。

  30. Engine リヤオイルシ-ル取りはずし
    1. カッターナイフでオイルシールのリップ部を切り取る。
    2. 保護テープを巻いたマイナスドライバーを使用して、オイルシールをこじて取りはずす。
    3. ■ 注 意 ■
      オイルシールを取りはずし後、クランクシャフト部に傷がないことを確認する。傷がある場合は、サンドペーパー(#400)で修正する。


  31. オイルパンドレ-ンプラグ取りはずし
    1. オイルパンドレーンプラグおよびガスケットをオイルパンから取りはずす。

  32. オイルパン取りはずし
    1. ボルト14本およびナット2個を取りはずす。

    2. オイルパンシールカッターを使用して、オイルパンを取りはずす。
    3. ■ 注 意 ■
      クランクシャフトベアリングキャップのオイルパン取り付け面およびオイルパンを傷つけない。


  33. オイルストレ-ナ取りはずし
    1. ボルトおよびナット2個をはずし、オイルストレーナを取りはずす。

  34. オイルストレ-ナフランジガスケツト取りはずし
    1. ガスケットをシリンダブロックから取りはずす。

  35. チエ-ンテンシヨナASSYNO.1点検
    1. 作動点検
      1. カムのロックを解除した状態でプランジャーを押してスムーズに動くことを確認する。
      2. カムのロックが効いた状態でプランジャーを押しても動かないことを確認する。

  36. チエ-ン点検
    1. 長さ点検
      1. バネばかりおよびノギスを使用して、140N{14.3kgf}の力を加えたときチェーンの長さを測定する。
      2. 限度
        122.6mm

        ■ 注 意 ■
        測定は3箇所以上行い、平均値を出し判断する。

        □ 参 考 □
        限度以上の場合は、チェーンを交換する。


  37. カムシヤフトタイミングギヤ点検
    1. 外径点検
      1. チェーンをカムシャフトタイミングギヤに巻きつける。
      2. ノギスを使用して、カムシャフトタイミングギヤの外径を測定する。
      3. 限度
        97.3mm

        ■ 注 意 ■
        チェーンのローラ部にノギスを当て測定すること。

        □ 参 考 □
        限度以下の場合は、チェーンおよびカムシャフトタイミングギヤを交換する。


  38. クランクシヤフトタイミングギヤ点検
    1. 外径点検
      1. チェーンをクランクシャフトタイミングギヤに巻きつける。
      2. ノギスを使用して、クランクシャフトタイミングギヤの外径を測定する。
      3. 限度
        51.6mm

        ■ 注 意 ■
        チェーンのローラ部にノギスを当て測定すること。

        □ 参 考 □
        限度以下の場合は、チェーンおよびクランクシャフトタイミングギヤを交換する。


  39. チエ-ンテンシヨナスリツパ点検
    1. 肉厚点検
      1. ノギスを使用して、チェーンテンショナスリッパの肉厚を測定する。
      2. 限度
        1.0mm

        □ 参 考 □
        限度以上の場合は、チェーンテンショナスリッパを交換する。


  40. チエ-ンバイブレ-シヨンダンパNO.1点検
    1. 肉厚点検
      1. ノギスを使用して、チェーンバイブレーションダンパの肉厚を測定する。
      2. 限度
        1.0mm

        □ 参 考 □
        限度以上の場合は、チェーンバイブレーションダンパを交換する。


  41. シリンダヘツドボルト点検
    1. 首下長さ点検
      1. ノギスを使用して、シリンダヘッドボルトの首下長さを測定する。
      2. 基準値
        146.8−148.2mm
        限度
        148.5mm

        □ 参 考 □
        限度以上の場合は、シリンダヘッドボルトを交換する。


  42. カムシヤフト点検
    1. 振れ点検
      1. カムシャフトをVブロックにセットする。
      2. ダイヤルゲージを使用して、カムシャフトの振れを測定する。
      3. 限度
        0.03mm

        □ 参 考 □
        限度以上の場合は、カムシャフトを交換する。


    2. カム高さ点検
      1. マイクロメータ−を使用して、カム高さを測定する。
      2. 基準値
        44.333−44.433mm(インテーク側)
        43.761−43.861mm(エキゾースト側)
        限度
        44.18mm(インテーク側)
        43.61mm(エキゾースト側)

        □ 参 考 □
        限度以下の場合は、カムシャフトを交換する。


    3. ジャーナル点検
      1. マイクロメータ−を使用して、カムシャフトのジャーナル部の外径を測定する。
      2. 基準値
        34.449−34.465mm(No.1ジャーナル)
        22.949−22.965mm(No.1ジャーナル以外)

        □ 参 考 □
        基準値外の場合は、オイルクリアランスを点検する。


  43. オイルストレ-ナフランジガスケツト取り付け
    1. 新品のガスケットをシリンダブロックに取り付ける。

  44. オイルストレ-ナ取り付け
    1. ボルトおよびナット2個でオイルストレーナを取り付ける。
    2. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}


  45. オイルパン取り付け
    1. 取り付け面を清掃する。
    2. 図の箇所にシールパッキンブラックをビード状(φ3.5−4.5mm)に塗布し、オイルパンを取り付ける。
    3. ■ 注 意 ■
      • 取り付け面を脱脂する。
      • 3分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、2時間以内は Engine オイルを注入しないで放置する。


    4. ボルト14本およびナット2個を取り付ける。
    5. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}


  46. オイルパンドレ-ンプラグ取り付け
    1. 新品のガスケットを介して、オイルパンドレーンプラグを取り付ける。
    2. 基準値
      T=37N・m{377kgf・cm}


  47. Engine リヤオイルシ-ル取り付け
    1. 新品のオイルシールのリップ部に少量のMPグリースNo.2を塗布する。
    2. ■ 注 意 ■
      リップ部に切粉、砂等の異物を付着させない。

    3. SSTを使用して、オイルシールをシリンダブロック端面まで均等に打ち込む。
    4. SST
      09223-15020
      09950-70010(09951-07100)

      ■ 注 意 ■
      クランクシャフトに付着したグリースを拭き取る。


  48. オイルフイルタユニオン取り付け
    1. ソケットヘキサゴンレンチ12を使用して、オイルフィルタユニオン取り付ける。
    2. 基準値
      T=30N・m{306kgf・cm}


  49. オイルフイルタ取り付け
    1. シリンダブロック側の取り付け面の汚れおよび異物を取り除く。
    2. 新品のオイルフィルタのOリングに少量の Engine オイルを塗布する。
    3. オイルフィルタのOリングがシリンダブロックの取り付け面に当たるまで手で取り付ける。
    4. SSTを使用して、さらに3/4回転締め付ける。
    5. SST
      09228-06501


  50. シリンダヘツドガスケツト取り付け
    1. ロットナンバーが上になるようにガスケットをシリンダブロックの上にセットする。
    2. ■ 注 意 ■
      • 方向に注意する。
      • ガスケットを傷付けないように注意して取り付ける。


  51. シリンダヘツド取り付け
  52. ■ 注 意 ■
    シリンダヘッドボルトは2回に分けて締め付ける。

    1. シリンダヘッドをシリンダブロックに取り付ける。

    2. シリンダヘッドボルトのねじ部と座面に少量の Engine オイルを塗布する。
    3. ダブルヘキサゴン10レンチを使用して、図の順序で各シルンダヘッドボルトを2−3回に分けて仮締め後、規定トルクで締め付ける。
    4. 基準値
      T=49N・m{500kgf・cm}


    5. ペイントでシリンダヘッドボルト頭部のフロント側にペイントマークを付ける。

    6. ペイントマークを目安にして、90°増し締めする。
    7. 全てのペイントマークが90°締め付けられた位置にあることを確認する。
  53. カムシヤフトタイミングギヤASSY取り付け
    1. カムシャフトをバイスに固定する。
    2. カムシャフトのストレートピンに対して、カムシャフトタイミングギヤのキー溝を図のようにずらした状態でかん合させる。

    3. 軽くカムシャフトタイミングギヤを押しながら図の方向(左回転)に回転させ、キー溝とストレートピンが一致したところでさらに押し込む。
    4. ■ 注 意 ■
      カムシャフトタイミングギヤを絶対に遅角方向(右回転)に回転させないこと。

    5. カムシャフトタイミングギヤとカムシャフトのフランジ部とのすき間が無い事を確認する。
    6. カムシャフトタイミングギヤが回転しないように注意しながらボルトを締め付ける。
    7. 基準値
      T=54N・m{551kgf・cm}

    8. 締め付け後、カムシャフトタイミングギヤを遅角方向(右回転)回転させ動くことを確認し、可動端でカムシャフトタイミングギヤがロックすることを確認する。
  54. カムシヤフトタイミングギヤ取り付け
    1. カムシャフトNo.2をバイスに固定する。
    2. ボルトでカムシャフトタイミングギヤを取り付ける。
    3. 基準値
      T=54N・m{551kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      カムシャフトを傷付けない。


  55. カムシヤフト取り付け
    1. カムシャフトのジャーナル部およびカム部に Engine オイルを塗布する。
    2. 2本のカムシャフトを図のようにNo.1シリンダのカム山が向き合うようにシリンダヘッドにセットする。

    3. カムシャフトベアリングキャップのフロントマークおよび数字を確認し、図の順序で2−3回に分けてボルトを締め付ける。
    4. 基準値
      T=23N・m{235kgf・cm}(ベアリングキャップNo.1)
      T=13N・m{133kgf・cm}(ベアリングキャップNo.3)


  56. オイルコントロ-ルバルブフイルタ取り付け
    1. オイルコントロールバルブフィルタのメッシュ部に異物等の付着がないことを確認する。
    2. 新品のガスケットおよびオイルコントロールバルブフィルタをプラグに組み付けてシリンダヘッドに取り付ける。
    3. 基準値
      T=30N・m{306kgf・cm}


  57. カムシヤフトタイミングオイルコントロ-ルバルブASSY取り付け
    1. Oリングに Engine オイルを塗布する。
    2. ボルトでカムシャフトタイミングオイルコントロールバルブを取り付ける。
    3. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      Oリングの切れおよび噛み込みがないようにシリンダヘッドに取り付ける。


  58. オイルポンプガスケツト取り付け
    1. 新品のガスケットをシリンダブロックに取り付ける。

  59. オイルポンプASSY取り付け
    1. ロータ部をクランクシャフトの歯に合わせ、オイルポンプをクランクシャフトに挿入する。

    2. ボルト5本を締め付ける。
    3. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}


  60. チエ-ンバイブレ-シヨンダンパNO.1取り付け
    1. ボルト2本でチェーンバイブレーションダンパを取り付ける。
    2. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}


  61. チエ-ン取り付け
    1. No.1シリンダ圧縮上死点確認
      1. カムシャフトタイミングギヤのタイミングマークの位置を確認する。

      2. クランクシャフトタイミングギヤキーの位置を確認する。

    2. クランクシャフトタイミングギヤのタイミングマークとチェーンのマークリンク(黄色)を合わせる。
    3. □ 参 考 □
      チェーンには、マークリンク(黄色)が3箇所組み付けられている。


    4. SSTを使用して、チェーンを保持しながらクランクシャフトタイミングギヤを取り付ける。
    5. SST
      09223-22010


    6. チェーンのマークリンク(黄色)が図の位置になるようにをインテーク側からチェーンを取り付ける。

  62. チエ-ンテンシヨナスリツパ取り付け
    1. ボルトでチェーンテンショナスリッパを取り付ける。
    2. 基準値
      T=19N・m{194kgf・cm}


  63. クランクアングルセンサプレ-トNO.1取り付け
    1. クランクアングルセンサプレートの”F”マークの向きが Engine フロント側になるように取り付ける。

  64. タイミングギヤカバ-オイルシ-ル取り付け
    1. 新品のオイルシールのリップ部に少量のMPグリースNo.2を塗布する。
    2. SSTを使用して、オイルシールをタイミングチェーンカバーの端面まで均等に打ち込む。
    3. SST
      09223-22010

      ■ 注 意 ■
      タイミングチェーンカバー取り付け時にクランクシャフトに付着したグリースを拭き取る。


  65. タイミングチエ-ン(ベルト)カバ-取り付け
    1. 取り付け面を清掃する。
    2. トルクスソケットレンチE5を使用して、スタッドボルトを取り付ける。
    3. 基準値
      T=5.0N・m{51kgf・cm}


    4. Engine 側およびタイミングチェーンカバーの図の箇所にシールパッキン(φ4mm)を塗布し、タイミングチェーンカバーを取り付ける。
    5. ■ 注 意 ■
      • 取り付け面を脱脂する。
      • 3分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、2時間以内は Engine を始動しないで放置する。



    6. ボルト11本およびナットを取り付ける。
    7. 基準値
      T=13N・m{133kgf・cm}(A)
      T=19N・m{194kgf・cm}(B)


  66. チエ-ンテンシヨナASSYNO.1取り付け
    1. チェーンテンショナのOリング部にゴミ等の付着がないことを確認し、フックをセットする。
    2. Oリングに Engine オイルを塗布する。

    3. ナット2個でチェーンテンショナを取り付ける。
    4. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      • Oリングの切れおよび噛み込みが無いようにタイミングチェーンカバーに取り付ける。
      • 差し込み途中でフックが開放した場合は、もう一度かけ直し、チェーンテンショナを取り付ける。


  67. クランクシヤフトプ-リ取り付け
    1. クランクシャフトタイミングギヤキーとクランクシャフトプーリのキー溝に合わせて取り付ける。
    2. SSTを使用して、クランクシャフトプーリを固定し、ボルトを締め付ける。
    3. SST
      09960-10010(09962-01000,09963-01000)

      基準値
      T=138N・m{1407kgf・cm}


    4. クランクシャフトを逆回転させ、チェーンテンショナのフックが開放されたことを確認する。

    5. クランクシャフトを正回転させ、チェーンテンショナのプランジャーが押し出されていることを確認する。
    6. □ 参 考 □
      チェーンテンショナのフックが開放されない場合は、ドライバーなどでフックを開放する。


  68. ウオ-タポンプOリング取り付け
    1. 新品のOリングをタイミングチェーンカバーに取り付ける。

  69. ウオ-タポンプASSY取り付け
    1. ボルト6本でウォータポンプを取り付ける。
    2. 基準値
      T=9.0N・m{92kgf・cm}(ボルトA(首下長さ30mm))
      T=11N・m{112kgf・cm}(ボルトB(首下長さ35mm))


  70. Engine マウンテイングブラケツトRH取り付け
    1. ボルト3本で Engine マウンティングブラケットを取り付ける。
    2. 基準値
      T=47N・m{479kgf・cm}


  71. バルブクリアランス点検
  72. ■ 注 意 ■
    バルブクリアランスの点検は、冷間時に行う。

    1. No.1シリンダ圧縮上死点セット
      1. クランクシャフトプーリを正回転させ、タイミングマーク(切り欠き)をタイミングチェーンカバーの0°の位置に合わせる。
      2. カムシャフトタイミングギヤのタイミングマークおよびポイントマークが図の位置にあることを確認する。
      3. □ 参 考 □
        マークが合っていない場合は、クランクシャフトを回転させ再度合わせる。


    2. バルブクリアランス点検
      1. シックネスゲージを使用して、冷間時での図の箇所のバルブリフタとカムシャフト間のクリアランスを測定する。
      2. 基準値
        0.15−0.25mm(インテーク側)
        0.25−0.35mm(エキゾースト側)

        □ 参 考 □
        基準値外の場合は、クリアランスを記録しておく。


      3. クランクシャフトを正回転方向に一回転させ、No.4シリンダを圧縮上死点にする。
      4. シックネスゲージを使用して、冷間時での図の箇所のバルブリフタとカムシャフト間のクリアランスを測定する。
      5. 基準値
        0.15−0.25mm(インテーク側)
        0.25−0.35mm(エキゾースト側)

        □ 参 考 □
        基準値外の場合は、クリアランスを記録しておく。


  73. バルブクリアランス調整
  74. ■ 注 意 ■
    チェーンテンショナがはずれた状態でクランクシャフトを絶対に回転させない。

    1. クランクシャフトを正回転させ、No.1シリンダを圧縮上死点にセットする。
    2. カムシャフトタイミングギヤのタイミングマークに対応するチェーンの各リンクにペイントマークを塗布する。

    3. チェーンテンショナを取りはずす。

    4. モンキーレンチを使用して、カムシャフトNo.2のサービス六角部を固定し、カムシャフトタイミングギヤのボルトをゆるめる。
    5. ■ 注 意 ■
      モンキーレンチをバルブリフタに当てないように注意する。


    6. ボルトを図の順序で2−3回に分けてはずし、カムシャフトベアリングキャップを取りはずす。

    7. カムシャフトタイミングギヤを取りはずす。

    8. ボルトを図の順序で2−3回に分けてはずし、カムシャフトベアリングキャップを取りはずす。

    9. チェーンを手で保持しながらカムシャフトを取りはずす。

    10. ロープまたは針金を使用して、チェーンを吊っておく。
    11. ■ 注 意 ■
      タイミングチェーンカバーの中に何も入らないように注意する。


    12. バルブリフタを取りはずす。
    13. マイクロメーターを使用して、取りはずしたバルブリフタの厚さを測定する。

    14. バルブリフタを選択する。
    15. 基準
      A=B+(C−0.20mm)(インテーク側)
      A=B+(C−0.30mm)(エキゾースト側)

      A
      選択バルブリフタ
      B
      取りはずしたバルブリフタの長さ
      C
      測定したバルブクリアランス
      □ 参 考 □
      • 測定値に出来るだけ近い厚さのバルブリフタを選択する。
      • バルブリフタは、5.06−5.74mmの範囲で0.02mmごとに35種類の補給がある。

    16. チェーンのマークしたリンクがカムシャフトタイミングギヤのタイミングマークと一致するようにカムシャフトを取り付ける。

    17. カムシャフトベアリングキャップのフロントマークおよび数字を確認し、図の順序で2−3回に分けてボルトを締め付ける。
    18. 基準値
      T=13N・m{133kgf・cm}


    19. カムシャフトをシリンダヘッドにセットし、マークしたリンクとタイミングギヤのタイミングマークと一致するように取り付ける。

    20. ボルトを仮付けする。

    21. カムシャフトベアリングキャップのフロントマークおよび数字を確認し、図の順序で2−3回に分けてボルトを締め付ける。
    22. 基準値
      T=13N・m{133kgf・cm}(ベアリングキャップNo.3)
      T=23N・m{235kgf・cm}(ベアリングキャップNo.1)


    23. モンキーレンチを使用して、カムシャフトのサービス六角部を固定し、カムシャフトタイミングギヤのボルトを締め付ける。
    24. 基準値
      T=54N・m{551kgf・cm}

      ■ 注 意 ■
      モンキーレンチをバルブリフタに当てないように注意する。


    25. チェーンが組み付けられたあとにそれぞれのタイミングマークが図の位置であることを確認する。

    26. チェーンテンショナを取り付ける。
      1. Oリング部にゴミ等の付着がないことを確認し、フックをセットする。
      2. Oリングに Engine オイルを塗布する。

      3. ナット2個でチェーンテンショナを取り付ける。
      4. 基準値
        T=9.0N・m{92kgf・cm}

        ■ 注 意 ■
        • Oリングの切れおよび噛み込みが無いようにタイミングチェーンカバーに取り付ける。
        • 差し込み途中でフックが開放した場合は、もう一度かけ直し、チェーンテンショナを取り付ける。


      5. クランクシャフトを逆回転させ、チェーンテンショナのフックが解放されたことを確認する。

      6. クランクシャフトを正回転させ、チェーンテンショナのプランジャーが押し出されていることを確認する。
      7. □ 参 考 □
        チェーンテンショナのフックが解放されない場合は、ドライバーなどでフックを解放する。


  75. シリンダヘツドカバ-ガスケツト取り付け
    1. ガスケットをシリンダヘッドカバーに取り付ける。

  76. シリンダヘツドカバ-取り付け
    1. 取り付け面を清掃する。
    2. 図の位置にシールパッキングブラックを塗布し、シリンダヘッドカバーを取り付ける。
    3. ■ 注 意 ■
      • 取り付け面を脱脂する。
      • 3分以内に取り付ける。
      • 取り付け後、2時間以内は Engine を始動しないで放置する。


    4. ボルト9本およびナット2個を取り付ける。
    5. 基準値
      T=11N・m{112kgf・cm}(A)
      T=9.0N・m{92kgf・cm}(B)


  77. スパ-クプラグ取り付け
    1. スパークプラグ4本をシリンダヘッドに取り付ける。
    2. 基準値
      T=25N・m{255kgf・cm}


  78. ベンチレ-シヨンバルブ取り付け
    1. ベンチレーションバルブをシリンダヘッドカバーに取り付ける。
    2. 基準値
      T=30N・m{306kgf・cm}


  79. オイルフイラキヤツプガスケツト取り付け
    1. ガスケットをオイルフィラキャップに取り付ける。

  80. オイルフイラキヤツプ取り付け
    1. オイルフィラキャップをシリンダヘッドカバーに取り付ける。