ボデー ボデー安全性能

衝突安全ボデー(GOA)

前部エネルギー吸収構造

  1. 構造
    1. フロントサイドメンバー前端部に大型のフロントバンパーリインホースメントを採用し,衝突時のエネルギーを左右のフロントサイドメンバーに効率良く分散するものとしました。
    2. フロントサイドメンバーは,板厚に変化を持たせた差厚結合材を用いることにより,前部から順番につぶれ衝突時のエネルギーを効率良く吸収する構造とし,後部は前部で吸収しきれないエネルギーをフロアアンダー部へ分散する構造としました。また,フロントパネルメンバーを介してフロアトンネル部およびフロントピラーと,トルクボックスを介してロッカー部と結合することにより,効率良く他方向にも分散させる構造としました。
    3. ラジエーターサポートロワーとセンターメンバーを強化し,効果的に衝撃を吸収する構造としました。
    4. フロントピラー上部からルーフサイドレール部にかけて,フロントボデーピラーアッパーアウターリインホースメント・ルーフサイドレールアウターリインホースメントを連続的に配置することによりフロントピラー部の剛性を確保し,衝突時におけるキャビンの変形を低く抑えるものとしました。

サイド部エネルギー吸収構造

  1. 構造
    1. ドア開口部回りのリインホースメントをはじめとする骨格部材の配置を最適化し,側面衝突時におけるフロアへのエネルギー伝達性を高める構造としました。
    2. センターピラー部およびロッカー部は,板厚に変化を持たせた差厚結合材により強度分布を最適化したセンターボデーピラーアウターリインホースメント・ロッカーアウターリインホースメントを用いることにより,キャビンの変形を最小限に抑える構造としました。
    3. フロア回りは,ストレート形状の各フロアクロスメンバーの採用により,センターピラーおよびロッカー部から伝達される衝突エネルギーを効率良く吸収・分散し,キャビンの変形を最小限に抑える構造としました。特に,センターピラーの侵入量低減に配慮し,センターピラー直下にフロントフロアセンターリインホースメントを設定しました。
    4. センターピラーロワーガーニッシュ内にエネルギーアブソーバーを設定しました。
    5. ドアは,ドアサイドインパクトプロテクションビームを下方で各ピラーとラップするように配置することにより,衝突時のエネルギーを効率良く吸収・分散する構造としました。また,ベルトライン部やドアパネル内部のリインホースメントを最適配置することにより,ドア強度を確保しました。
    6. フロントドアトリム内部に衝撃吸収用のエネルギーアブソーバーを設定し,衝突時に乗員にかかる衝撃を緩和する構造としました。

頭部衝撃緩和構造

Brake ペダル後退低減構造

歩行者傷害軽減ボデー

歩行者保護構造

  1. 衝撃吸収 Engine フード(頭部保護)
    1. フードと Engine との間に十分なすき間を確保した構造とし,衝突時の衝撃を吸収・緩和します。

  2. 衝撃吸収ワイパーピボット周辺構造(頭部保護)
    1. ワイパーピボットの寸法を短くし,ワイパーとカウルパネルとの間にすき間を確保する構造としました。これにより衝突時にピボットが下方に移動し,衝突時の衝撃を緩和します。また,フードパネルでワイパーピボットを覆い,歩行者の頭部がワイパーピボットに直接当たらないよう配慮しました。(衝撃吸収構造は助手席側ワイパーピボットのみ対応)

  3. 衝撃吸収バンパー構造(脚部保護)
    1. フロントバンパー内に,エネルギーアブソーバー(PP発泡ビーズ)を設定することにより,衝突時の衝撃を吸収・緩和し,歩行者の脚部に与える傷害を軽減できるボデー構造としました。